反戦映画として有名な『キリング・フィールド』の脚本を執筆したブルース・ロビンソンは、映画という媒体がそのメッセージ性を通じて世の中を変えることは全くない、と断言している。
これが、例えばハリウッドの娯楽大作ばかりを撮っている人間の台詞だとしたら、意外なことは何もない。しかし、あのブルース・ロビンソンの発言となれば、これは随分と重みが増してくるだろう。何しろ、『キリング・フィールド』の脚本家だ。この映画タイトルでちょっとネット検索をかけてみれば、「見ることに意義がある」「知ることに意義がある」という感想に溢れている。
ところが、ブルース・ロビンソンはこうした賞賛に対して完全に悲観的な立場を取っている。それどころか、ネット上の感想・意見とは全然違った見解を取っているのだ。
おかげで、例えば「アメリカ人記者シャンバーグとカンボジア人ブランの友情は偽善じゃないか」というような意見を目にするたびに、いやちょっと待ってそこはブルース・ロビンソン本人が言ってるんだけどね!と反論したくて堪らなくなる。
違うんだ、彼のインタビュー集を読むと、色々事情があったって分かるんだよー(笑)!
というわけなので、ちょっと本腰を入れて『キリング・フィールド』制作の裏側について書いてみる。
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posted by heathertop at 14:59|
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